前夜

やらなければならないと、割り切っていた。
アレらは過去の幻影、そう理解しているというのに、それなのに私は…


どこかで…

狐

戦時とは思えないぐらいのんびりしてますなー。
このまま何も無ければ、ひなたぼっこしつつ茶でも呑んでまったりするんだけどなー

まぁそんな訳もいかないか。
はてさて、どうなることやら…

はろはろはろうぃん。

お菓子をあげるから弄らせてくれ。
…ち、違うよ？オカシくないよ、これが私のやり方なのですよ？

とは言ったものの出先からでは、はろうぃんなんて出来るはずもなく…この内から溢れ出さんばかりの滾る思いをドコにぶつければー！！


ふぅ、叫んだらお腹がへった。
今日はこの辺にしておこう。

旅

えーと、これはダメだな。…さぼてんは持っていっても大丈夫かのぅ。
ああ、いやいや…援軍として赴いているのに、鉢植えなんて持ってたら怪しすぎるな。私だったら疑うね、物凄い勢いでガン見するね。
うん、今回ウィルにはお留守番してもらおう。…帰ったらたっぷり水あげるからな～

んー、準備はこんなモノかな？
うん大丈夫…怪しさなんてモノは皆無だよね、多分。

あと、やり残したことは…っと。
あー、うーん、ぬぅ。…一応、手紙でも書いておくか。

ま、こんなモノ読まれたら恥ずかしさでのた打ち回ってしまうからなー
回収しに戻ってこないと…なうなう。

…
さて、と。そろそろ行くか。
ちょっと留守にするさね。私が居ないからって寂しがるなよー、はっはっは。


誰も居ない静かな部屋に向かって、私は笑い飛ばし小さく「いってきます」と呟く。
またこの場所、私の好きな「　　」に帰ってくるために。

では説こうか。

まず用意するのはこたつ。もうね・・・これがないと話にならない。
だって今回の話は「こたつとみかん」だからね。

だらだらのんびりパラダイスを大いに堪能するには、それはもう色々と入念な準備が必要なのだよ。


押さえておきたいのは、
1.ポットと急須、茶葉。
2.テレビのリモコンとか。
3.雑誌など。
4.籠積のみかん。
5.その他諸々。

これらを自分の居る位置から全て届く場所に、あとは横になった時にあれば幸せになれる枕。

基本、トイレに立つ以外はこたつから出ないようにするのだ。
テレビを見ながらだらだら。
みかんを貪りながらぐでぐで。
喉を潤しながらなうんなうん。
眠くなったらむにゃむにゃ。

ちなみに私はだな？
どてらを羽織り座布団を敷き、まずは一服。一息ついた所で、ひたすらみかんを剥く作業に入る。剥いて食べるという一連より、一気に剥いて一気に食う。これが至福なのですじゃー。
この時ウェットティッシュの存在を忘れてはならん。これがないと手を洗いに立たなければならないからな、うむ。

あとは適当にだらだらしつつ、良い感じに眠くなったら身体を横にすればいいんだよ。もうね、一瞬だから。猫もいればなお完璧。
当然起きたときは喉が乾燥してたりするけど、慣れたらどうってことはない。お茶もあるしな。


結局のところ何が言いたいかというと、
こたつさいこー、みかんさいきょー。
これ。